「脱出ゲームにホラーは必要なのか」最近よく言われていることです。
私はこのブログで何回も言っていますが、謎解きには必要ない、ただ、謎解き、脱出ゲームにはあってもいいと思っています。
あなたが稲川淳二ではない限りホラーは究極の「非日常」ですから。
このコンテンツはもろ「お化け屋敷」との融合なのでそういうことです。
最高気温35度のじっとり汗ばむうだる暑さの中、叫び声と笑い声と頭のおかしい興奮した人の吐息がまじりあう異空間がたまらなかった浅草アジトです。
隠れ鬼の家からの脱出
ルーム型
探索 ☆☆
謎 ☆☆☆
満足度 ☆☆☆☆☆
参加形態 まるばつ組3人 女性2人
アジトオブスクラップ浅草
脱出成功(延長あり)
その街には幽霊屋敷の噂があった。
「その屋敷に一度入ったらもう出られない」
そして、その噂を裏付けるように、その町では失踪事件が頻発していた。
あなたはこの事件の捜査員。
犯人が留守の間にその幽霊屋敷に忍び込みこの失踪事件の真相を見つけ出さなくてはならない。
薄暗い家の中を、必死に捜索するあなたたち。
その時、不意にドアが開き、誰かが入ってきた......!
「もういいかい?」
あなたはかすれた声でなんとか応える「まだだよ」と。
不意にくすくす聞こえる笑い声。
どうやら恐怖のかくれんぼがはじまったようだ。
この屋敷に隠された秘密とは?
なぜかくれんぼをしなくてはならないのか?
そして、この屋敷から無事に脱出する方法とは?
あなたは、この迫りくる恐怖に打ち勝って
この屋敷の謎を解き、見事「かくれ鬼の家」から
脱出することはできるだろうか?
というストーリー
このコンテンツはお化け屋敷と謎解きの見事な融合でした。
ちゃんと怖いし、ちゃんと謎解きでした。
私は基本的に「心霊写真」とか「心霊スポット」は大っ嫌いでお化け屋敷の積極的には入りません。うっかり電源を入れたテレビでアンビリーバボーが「心霊特集」をやっているとノールックでチャンネルを代えるタイプの人間です。
大島てるで事故物件検索していたら実家に炎のマークがついていて「ひいいいいもうエレベーター乗らないいいいい」となったくらいには私は怖がりです。
しかしうすうす気が付いておりましたが、謎解きが絡むと何かのスイッチが入るようでたくましくなるようです。
全然怖くなかったのですよね。
十人の憂鬱な容疑者をプレイ
した前の日で、この日も東京は最高気温35度。冷房マックスにしても浅草アジトの構造上、暑さ的に死ぬかと思いました。
とにかく部屋は暗いし暑いしなんか怖いし、なんかあるし、なんか動くし、あっという間に過ぎ去った30分でした。
【30分のハイライト】
「ヤー!!」
と元気に入って行った6人。(背景と隠れ鬼は謎解き何も関係ありません)
「聞いてないよー」
(1993年流行語大賞大衆部門・銀賞)と私が叫び、
「訴えてやる!」
とみんなで部屋を漁り、
「俺は絶対やらないぞ!」「お前やらないの?じゃあ俺がやるよ!」「いやここは俺がやるよ!」「え、いやここは俺がやるよ!」「どうぞどうぞ!」
と譲り合い、
「押すなよ!押すなよ!絶対に押すなよ!」
と言うと同時に友人の悲鳴が聞こえ、
「ムッシュムラムラ」
と恐怖コンテンツに興奮している友人の吐息が聞こえ、
「すみません、取り乱しました」
と数分固まった後に最後の謎にふと気が付き、
「みんな仲良く脇(和気)・アイ!アイ!」と言いながら終わりました。
まあ、実際はダチョウ倶楽部のように美しい連携は全く見えなかったのですが。
しかし汗だくになりながらも個々にこの恐怖空間と謎解きを楽しんでいたように思えます。作戦を練るでもなく、いつものように的確に判断できるわけでもなく、しかしながら個々人ダチョウ倶楽部としての誇りをもってやりたいことをやっていたらいつの間にか脱出一歩手前まで来ていました。
後にも先にも指示されたり指示したりせずにスムーズに行ったのは隠れ鬼位で、こういうこともあるのだなととても不思議に思いました。
「火事場の馬鹿力」ってやつですかね。
かなりのお化け屋敷なので他チームにいた「恐怖コンテンツ全然ダメ」な子は始まる前から叫び声がうるさくて同行者が大変だったということでした。始まる前って実は一番怖かったりしますよね。人間てほら、想像しちゃうから。
本当にダメな人は他の方の迷惑にもなりますし、本当に「訴えてやる!」となるシーンがあるかもしれないのでやめたほうがいいと思います。
私の所感としてはこのコンテンツは 「お化け屋敷>謎解き」です。