私は宮城県の中でも固い大学に通っていまして。
何が固いってなんでしょう、身持ち?いや違う、真面目な感じ?
そんな固い学校の教授様に「君たちは将来何になりたいのだい?」と1年生の時に聞かれました。
この話、記憶力が良くないので何で書いたのか忘れてしまったのですが、ブログかツイッターで前にも書いたという記憶だけはあるのです。
ということで知っている人は知っているかもしれませんが、固い学校なので大体が「公務員」と答えるわけです。
驚きましたね心底。正直私は楽ができて「大卒」の肩書だけが欲しくて入った学校なので。そうかこの学校は公務員になる人が来るところだったのか、と入ってから気が付く的な感じでした。
それで教授様も「夢がないなあ」なんて言っていたのです。
立派な夢じゃないの。私本当に市役所の窓口の人とか尊敬しているよ。あんなに市民に尽くせないよ。素晴らしい仕事じゃないの。
で、私の番になって私みじんも公務員になりたいなんて思っていないし、やりたいことは明確にあったんだけどそれでなんか言われるのも嫌だったので「小説家ですかね」
と言ったら教授様「夢見すぎ」と言ってきたのです。
もうなんなのよ。ああいえばこういう母親かよ。
別に適当に言っていたわけではなくて、当時実際に小説を書いたりもしていて、小説書くにもいろいろ調べたりなんだりしなくてはいけないから大変な仕事なんだなと思っておりました。
私がなぜ1ミリでも小説家になりたい、なんて思っていたかというと、某外国人小説家に傾倒していたからなのです。
これから壮大に作品の傾向をネタバレするのでその人がだれかは言いません。
学生のころほとんどその人の作品は読みつくしていました。残念ながら亡くなってしまったのですが、それでも彼の生きた時代と同じ時代を生きることができたのは本当に喜ばしいことでした。
さて、彼の作品はとても驚かされるものばかりでした。
そう、だって、「絶対この人味方でしょ」って人が最終的に黒幕なんですもの。
全作品。
ということで最初に読んだ時の「うっわーーーー!」を味わいたくて作品を読み漁るのですが、もう最後のほうは「あ、こいつ黒幕だ」とわかってしまうのですね。
もはや最後のほうは「そのセオリー崩してくないねえ!!」と思って読んでいました。もう形式美。
あれですよ、コナンの黒幕阿笠博士でした的な発想。
いやでも、いい作品でしたよ。本当。人の人生で一回でも小説家目指そうかなと思わせてくれたんですから。
ほらだって浦沢直樹の20世紀少年の「ともだち」の正体見た時の「????」ったらなかったじゃないですか。
さて、
時代は飛んで本当に最近。
前よりは読む本は減りましたがそれでも私は小説が好きなのでとある本を手にしました。とても評判の良い、というか賛否のある作品。
2時間程度で読みましたが、読後の感想は「伏線一切ねえし」でした。
驚いた…上記の大好きなとある小説家は結局いつも同じオチになるけどそれでも伏線たくさん用意していたし、最近で一番好きな小説家の真梨幸子さんなんて(癖が強いので普通の感覚持っている方にはあまりお勧めしない)伏線だらけなのに驚かせてくれるのに、なんだよこれは。どこにそのオチの伏線あったのよ?もう一度読んだら出てくる??謎解きだったらクレームもんだぞ!と思いました。
そう、これも謎解きに慣れているからこその感情なのかもしれません。
その思いもよらぬ結末があまりに思いもよらぬ方向から来たので、「アッと驚く結末」に本当に「アッと」心底驚いてしまったのです。
とても本をぶん投げたい衝動にかられましたが、大好きだった小説家のことも思い出したし、なんだかいろいろ勉強になったのでとりあえず良いと思いました。
そんなどうでもいい話を1500文字書きました。