あのですね、「君の名は。」を見たのですよ。
全体的に美しすぎる作品で、そこに監督のある意味狂気が詰まっているとしか思えなくて泣きまくりながらなんかもう、とても恐ろしくなったんです。
泣きはしたけれどもそれは全体的な雰囲気とその時の悲しみとそういうなんかよくわからん感情で、そもそも私は「感動」という感覚を簡単に述べることができない薄っぺらい人間なので、別に感動したわけじゃなくてね、なんか「このキラキラとか、この陰影とか、この全体の構成とか設定とかどんだけこだわったらこんな映画が作れるのか、そしてこれを作らせた監督って何なのこわい」という感覚の方が強かったのです。
そこでね、考えたこと。
この作品が謎解きゲームになって、失敗したら相当心に傷を負うだろうな、と。
映画を見てまでこんなこと考える自分もどうかと思うのですが、そのことばかり考えていました。
ああ、辛い。
そしてふと思い出したのが今年心に深い傷を負ったこの公演です。
本当に本当に申し訳ない気持ちで一杯になりました。
片想いからの脱出(公演)
ホール型
探索 ☆☆☆☆
謎 ☆☆☆
満足度 ☆☆☆☆☆
参加形態 ツイッターで集いし2人、2人組男性
道玄坂ヒミツキチラボ
脱出失敗
(写真、真っ白じゃないからね。よく見て)
憧れのあの子と、両想いを目指せ!
いつものバス停で、すっと目があった女の子。
あなたはその子に一目惚れをしてしまった。
彼女に関しての手がかりは、美しい後ろ姿と
彼女が落としていった学生証のみ。
日に日に膨らむ彼女への想い―
もう一度会って、そして告白したい。
こうしてあなたは立ち上がった。
さて、あなたは些細な情報から彼女と仲良くなり
この片想いから脱出することは出来るだろうか?
出来なかったんだよ!
もうね、本当にね、この子にね、申し訳なくてね申し訳なくてね。
ああああー俺のバカバカバカバカ!!
というか、私女なんだから、わかるでしょうが!あの子の気持ち!
となりました。
気軽な気持ちで臨んだ公演だったのです。
プレイ済みの前の会社の先輩からは「女3人で挑戦して、超面白かったよー。成功したよー」と言われたのでなんか大丈夫かなって思ったのですよ。
そうして、軽い気持ちで行って、全然大丈夫じゃなかったうえにものすごいダメージを負ったのです。せんぱいのばか………。
当時のつぶやきをご確認ください。
片想いからの脱出
— なぞこ (@nazoko_dayo) February 23, 2016
失敗した!!ふあああ!ごめんね!ごめんね!!ふあああー!!って今なってます。心に傷を負いました...つら...
これはね、すごいです。
現代の恋を実らせ奴はこういうことをしていくのか…と思うと同時に実社会とのリンクがものすごいです。その仕込みたるや少し狂気を感じます。
そうして、最終的にはこんなに人を愛したい人生でした。と思いました。
そもそもどこかで見かけた誰かに一目ぼれすることないから新鮮でしたね。
学生時代…バスには男子は乗ってこない。乗ってきたとしても…(イケている男子は大体自転車かバイク)
社会人前半…電車は「浅草行き」など渋い方面なので普通の会社員が見当たらない/加えて自社ビル
社会人後半…徒歩通勤/そんでもって自社ビル
ビルのエレベーターで「あっ書類が…」「あ」…キュン!みたいな出会いもなく、人というのは好きな人の事を知るたびにますます好きになっていくものなのだなあとバカみたいな考えが浮かびました。
ツイッターとかフェイスブックとかLINEの返事が来ない恋人を監視したことはあっても嗜好を追及したことはないですからね。
(というか監視も嗜好の追及も同じことなのではないかと思ったりしているのですが、何が違うのむしろ)
自分が中学生の時にSNSがあったら危なかったかもしれないですね。
「三遊亭君(仮名)昨日『君の名は。』見に行って感動したのか…じゃあ私も行って感動してこよう…ふふふふ…明日話せるかな…ぐふふふふふ…」
とか私研究熱心でハマりやすいからすぐやっちゃいそうです。
そういえば私、中学生の時に好きだった人と数年前にSNSでつながって「飲みに行こう!」となったのですが、飲みに行く機会がないまま、彼は誰もが知っている有名人と結婚したとそれもSNSで知って非常におったまげたのです。
そんなことも筒抜けだから最近って本当に自由だけど不自由なような気がします。
すでに知っている好きな人の知っている情報をまるで今思いついたかのように提案(例:彼女ツイート「パンケーキ屋さん行ってみたーい!」を「俺もパンケーキ行ってみたいんだけどなかなか男同士で行くことなくてさ」といって誘う等)しなきゃいけないこともあるわけですよね。お互いつながっていればいいけど、フォローもせずにブラウザのお気に入りに登録して毎日チェックすることだってできるわけで。
その情報を使って「え、キモっ…」と思われないようにするには演技力も試されますね。
どうでもいい話になってしまった…
とにかく、私はこの公演で本当に彼女に悪いことをしたと思い、非常に心に傷を負ったのです。
辛かったのです。
まあ、あと一つ言うことがあるとすれば、そこの時、チームに女性が一人だったわけなのですが、
「君たち男でしょううう!」と思ったシチュエーションがあったとかなかったとか…
私は100分に一回「男に生まれたかった」と言っているので男女がこうあるべきとかそういう考えは大嫌いなのですがね、さすがに思ったの。アハハ。