私は謎解きとは「非現実にひたる行為」だと思っているので、人間を「非現実」に引き込む様々な方法が必要であると思っています。
それってさ、結構大変ですよね。
だって私たちは日常にいるんだもの。
非日常をね、そんな日常で作らないといけないのですもの。
※いらすとはイメージです
予算ありで。
物理的にそうしちゃうパターンとしては、アジトなど実際に閉じ込めちゃう的なルーム型が代表であげられると思います。
10人3000円で90分、スタッフ3名位?、それに場所代…と考えると運営している会社は凄いなあと思います。頑張れ!ありがとう!(詳しくは計算できません!)
ルーム型の公演になると一気に「非現実に浸る」ハードルが上がるように思います。
(私は公演作る人じゃないから、あくまで参加する方の意見としてです)
いくら設定が宇宙船の中です!と言われても、だって、そこは見たことのあるホールや会議室や商業施設なんですもの。
それをどのように「非日常の魔法」をかけるのか。
装飾
設定っぽい装飾やポスターなどを作って貼る、などがあるでしょうが、絶対「謎と関係ある」と参加者が思い始めるから飾りは程々に...となりそうです。
良かれと思って作ったのに「あの窓使わなかったじゃん!」とか言われそうです。
VTR
VTRでその世界に入り込ませる。
最近は本当に色々な公演でVTRを見かけます。
しかし一言でVTRと言ってもまあ、あれです、色々だなと!
「え、すごい、これみなさんが作ったの?」というものがもちろん沢山ありますが、(最近は本当に多いです。本当にみなさん多才ね。)中には「むむむ」というものもありました(しかもVTR見ることが前提の公演で苦しかった)
映像は作るの大変だから…。
それは本当にわかるから...。
映像制作って底がなくて、作っているうちにもっとこうしたら、こっちをこうしたら、とかなるから大変なんですよ。そして出来なくてもやれるんじゃないかと勉強始めたり…、まあ、あれです、沼に近い。
中にはCGから作っていそうな団体もありますし本当にみなさんすごい。
プロの意味を考えてしまいます。
イラスト
宇宙怪獣からの脱出が女性からのイラストうけがあまり良くなくて、参加をためらっていた人もいた、という話を聞いた時になんとイラストとは重要なものなのだと思いました。
私は特にイラストで行く公演選んだりはしませんので、そんなことが起こっているなど1ミリも思わなかったぞ…!
寸劇&衣装
登場人物たちが寸劇をやったり、チェックポイントで寸劇(というか茶番というか)が発生することもあります。
プロの役者さんがやることもあればそう出ない時もありますが、運営がやる場合謎の制作の他、劇の練習もしなくてはならないだろうに大変だな…と思います。
あとその公演にあった衣装を着ていないとなんか変だし盛り上がらない…ということで衣装なんかの準備も必要ですね。
音楽
私はこの非日常演出の中でも大きな役割を担っているのが「音楽」の要素ではないかと思っております。
音楽は偉大。
私は映画やドラマやアニメやゲームのサウンドトラックが好きなのですがそれはイメージがすっと入ってくるからです。(そして私は作ることが出来ないから憧れる)
だってSCRAPの謎の部屋に初めて行った時に最後の10分のいわゆる「コトコト音」、ずっと「怖い音楽なってるー」「怖いー」と言ってたもん。謎の部屋はその印象が強いもん。
今でも最後のコトコト音鳴り出すと「うわー」と思うもん。
音楽には心理に働きかける影響があるそうで、
ゆっくりの音楽だと人々はゆっくり行動し、
速い音楽だと人々は素早く行動するそうなんです。
そういった仕組み利用して謎解き作れそうですね!
ということで、「非日常」の謎解き公演ひとつ作るは謎を作る以外にも大変な技術とセンスが必要で、とんでもねえコンテンツだなとしみじみ思いました。