チームラボの名前は聞いたことがありましたが、多くが東京で行われていることもあり、実際に作品を見に行ったのは今回が初めてです。
なんだかすごいプロジェクションマッピングを創る団体、というイメージが強かったのですが、映像等を「見るだけ」に留めない作りがとても楽しかったです。
概要等を知りたい方はこちらからどうぞ。
イベントタイトル
MORI Building DIGITAL ART MUSEUM
EPSON teamLab Borderless
アートは、部屋から出て移動し始め、他の作品とコミュニケーションし、他の作品と境界がなく、時には混ざり合う。そのような作品群による、境界のない1つの世界、『チームラボボーダレス』。
境界のないアートに自らの身体を没入させ、作品群からできた世界を自らの身体で探索し、他者と共に新しい体験を創り出していきます。
520台のコンピューター、470台のプロジェクター、10,000㎡の圧倒的なスケール感と、複雑で立体的な空間が特徴の世界に類を見ない全く新しい世界です。
感想
とても面白かったです。これはぜひ多くの方に行ってほしいと思いました。
基本黒一色の会場内は順路も出口も案内も何もなく、進めば進むほど色々なものが出てきては消え、もしかしたらグルグル回っているだけかもしれず、(どれだけこのスペースが続くのか)という絶望的な気持ちにすらなる、不思議な体験でした。
「境界のない」と言うだけあり、作品を見る順路や地図がないのでまるで迷路です。
しかもひとりで行ったので(あれ?またここに来てしまった)(あれ?さっきも通ったような気がするのになんか違う作品がある…)(もうここから出られる気がしない…)となっていました。
このふたつの展示はかなりウロウロして見つけました。見つけてよかったです。
実際に同じ場所でも同じ物が映っているわけではないらしく、本当に一期一会の体験です。
今回これを書くにあたり、サイトを見ていると「こんな作品あったのか…どこにあったの…」という発見があるので、こうしてひとりひとりの「Borderless」という展示体験になるのだと思います。
とても面白い体験でした。
…私にとっては、ですが…。
というのも、中にはこういった「自由に見る」展示が苦手な方もいるようでした。「次はどこに行けばいいんだ!」とスタッフに詰め寄っている人を見かけたのです。
しかし確かにその気持ちも分からなくはないです。
全て素晴らしい作品だったので、ここにある全てを見たいという気持ちは私にもありました。
実際にようやく出口を見つけた時嬉しくて、出てしまいそうになったのですが、まだ見ていていないものがあるに違いない、出口はわかった、と引き返し、そして素晴らしいランプの世界に出会えた時は感動しました。
そう、これは下手したら出会えていなかった展示なのです。メインっぽい展示なのに!
まあ、私は出会えなければ縁がなかったな、探索不足だ、私は未熟だ、と考えますが、全部見られないなんてお金がもったいない、と考える人もいるのだろうと思いました。
それに展示を自由に楽しむ人が少なかったように思えたのも「展示はこう」と決められているものを求めている人は案外多いのだなと思いました。
楽しかった作品
作品のネタバレ(?)も含みますのでご注意ください。
全体的にインスタ映え間違いない作品群なので写真を撮っている方がほとんどでしたが、それも勿体ないなと思いました。(いや、ひとりで行ったからカップルが写真撮ってていいなあ、とかそういうわけじゃないですよ)実物をもっと感じたら面白い空間なのに。とか言って私も写真を撮っていましたけれども。
そこにいる人の動作で何かが変わって行き、同じものが一つもない作品が結構ありました。
特に気に入ったのがこちらです。
これ、人のいるところだけ赤いライトが照らすのです。
それまで数多くの照明が色々な方法で動いて空間を作っていたのに、突然青と赤の静止の世界になったので観客たちは「?」となっていました。何か起こるかなと見ている感じです。
しかし何も起こらないのです。
しばらくしてどうやら人のいるところだけ赤く照らされているな、と思ったので、確かめるために超絶うろうろしてみました。すると赤い光が私を付けてきたのです。
確信を持ったのでもうそれはうろうろしたのですが、その空間にいてうろうろしているの私だけだったのですよね…。私が作品みたいになっていました(白目)
15人くらいはその空間にいたのでみんなでうろうろしたらたくさんの赤い光が移動して面白かっただろうなあと思いました。
あとはアスレチック広場に映されている誰かが書いた生き物です。
これ、何回か踏むと消えるのです。最初は(これは、どこかのお子様が一生懸命書いたもの…!)と良心の呵責がありましたが、最初だけでした。
このランプもただ綺麗だなと眺めていて全然気が付かなかったのですが
人の動きに反応しているようです。しかもこれは外から中が見られるのですが、中にいる時は外が見えません。
中にいる人も作品なのだなと思いました。
他にも気が付かないだけでたくさんの見ている人が参加できている仕組みがあったのだと思います。
何回行っても楽しめそうな展示会でした。
そしてとても謎解きが好きな人は好きそうな展示ばかりだな、と思いました。
単に見るだけではなく、考え、感じる作品群。
興味ある方はぜひ。